水面に漂う小さな浮草。
風が吹けば揺れ、陽が射せば葉が光る。
浮かべたのは在来種のトチカガミ。
めだかの産卵用としても使われてます。
丸い葉が特徴ですっぽんに似た鏡ということでトチ(スッポンの方言)カガミ。
植物のある暮らし
夏の終わり、陽射しはまだ強いけれど、朝夕の風が少しやわらぎます。
そんな季節の中で、静かな存在感を放つのが「浮草」。
鉢の水面に丸い葉がゆらゆらと揺れるだけで、部屋や庭先に涼感が生まれます。
浮草は、水を張った器にそっと置くだけで育つ手軽さが魅力。
光を浴びた葉は透けるように美しく、夜には水面が闇を映して
まるで小さな池をのぞき込んでいるような気持ちになります。
しつらいの工夫
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器選び
信楽や備前の浅鉢は、土の温もりと水の透明感が響き合います。
白磁やガラスの鉢なら、より軽やかで涼しげな印象に。
今回の器は梶川智志作青磁色片口花器。 -
置き場所
テーブルや玄関先など、目線が自然に落ち着く場所に置くと効果的です。
西日が少し差す場所だと、夕方に金色の光が水面を照らし、
一日の終わりを静かに告げる景色になります。 -
添える植物
小さな多肉や苔鉢をそばに置くと、緑の質感に深みが出ます。
おしゃれのヒント
浮草の丸い葉からヒントを得て、今日は丸みのあるアクセサリーを。
パールや丸玉のガラスビーズは、涼やかさと上品さを両立させます。
首元や耳元に小さく光る「水滴のような輝き」を加えると、
植物のしつらいと自分の装いがそっと響き合いますよ。
今日の美人ポイント
水面に映る空の色を一日一度眺める。
それは心を澄ませる時間であり、ゆるやかに年を重ねる力になります。